
こんにちは、【きの子】です。
今回は樹木の特徴についてのお話です。
少しだけ学問的な話題になりますが
お付き合いいただけたら幸いです。
木には光の好みがある?陰樹と陽樹
木の分類の中に『陰樹・陽樹』というものがあります。
あまり聞き馴染みのない言葉かもしれませんが
実は大切な植物の特徴に基づいているんです。
光の当たらない場所で生き延びるため進化した『陰樹』
植物は光合成をして栄養を作っているので
生きていくためには光が必要不可欠です。
しかし環境によっては必ずしもたくさんの光が
得られるわけではありませんよね。
まわりに高い木が生い茂っているような場所では
背の低い幼木にはあまり光が当たりません。
そこで少ない光でも生長していけるようになったのが
『陰樹』と呼ばれる種類の樹木たちです。
一方、強い光の下で勢いよく生長していく木は
『陰樹』に対して『陽樹』と呼ばれます。
暗くても生長できる『陰樹』、その反面弱点も…
少し専門的な話になりますが
植物が作る栄養量=植物が使う栄養量 となる光の強さを
<光補償点>といいます。
これは植物が生きていける最低限の光の強さです。
『陰樹』ではこの<光補償点>が
『陽樹』よりも低くなっています。
光が少なすぎて『陽樹』が生きていけない環境でも
『陰樹』は生長していけるというわけですね。
『陰樹』の代表的なものにツバキ、アオキなどがあります。
ただし、使える光の最大量が少ないので
強すぎる光は苦手としています。
日に当たりすぎると葉焼けしたり枯れたりしてしまうので
植える際には気をつけてあげてください。
『陽樹』はお日様が大好き!
反対に、『陽樹』は生きるために多くの光が必要ですが
生長するスピードがとてもはやくなっています。
使える光の最大量も『陰樹』より多くなっていて
光が強いほど大きくなっていきます。
十分に光があるところでは『陰樹』よりも
格段にはやく生長できるのが長所ですね。
有名な庭木にモミジやサクラ、サザンカなどが挙げられます。
Check!
- 陰樹…日当たりの悪い場所○ 日当たりのいい場所× 生長速度遅い
- 陽樹…日当たりの悪い場所× 日当たりのいい場所○ 生長速度速い
植物にとって光の強さは重要なポイントです。
植物に合った場所を選んであげれば
きっと元気に育ってくれますよ。
最後までお付き合いいただき
ありがとうございました。

嶋田幸久・萱原正嗣(2015)『植物の体の中では何が起こっているのか』ベレ出版
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