庭園日誌をご覧のみなさま、こんにちは。
スタッフの【川瀬】です。

前回に引き続き、植物ホルモンについてご紹介いたします。


さて、3回目の今回は、【サイトカイニン】と【ジベレリン
について詳しく見ていきますよ!

サイトカイニンとジベレリン

サイトカイニン ~オーキシンのライバル?~

主な働き

  細胞分裂を促進する、頂芽優勢を抑制する、気孔を開放する etc...


頂芽優勢に関して、サイトカイニンは
オーキシンと対照的な役割を持っています。

つまり、オーキシンが頂芽(先端の芽)を伸ばそうとするのに対し、
サイトカイニンは側芽(下の方の芽)を伸ばそうとする、というわけです。

頂芽優勢天秤

普段はオーキシンの影響が大きいため、植物は上へ上へと伸びることができます。
何らかの要因で双方のバランスが崩れると、天狗巣病などの原因となります。

天狗巣病


 病原菌などが原因でサイトカイニンが爆発的に増加し、
 異常な数の枝が生える病気。
 まるで天狗の巣のように見えるため、その名がついた。
天狗巣病とサイトカイニン


また、植物の「カルス」に
オーキシンとサイトカイニンを与えると、
新しく根や芽が生えてきます。

カルス


 葉や根などの器官になる前の、未分化な植物細胞の塊
 植物の傷口を塞ぐために増殖する組織もカルスに当たる。
カルス


このとき、オーキシンを多く与えるとが、
サイトカイニン を多く与えるとが、
それぞれ形作られることが分かっています。
カルス分化


いわば、オーキシンとサイトカイニンの
ライバル関係」が植物の形を決めているのですね。

ジベレリン ~日本人が発見!その意外な用途とは?~

主な働き

   細胞の伸長・種子の発芽・開花を促進する etc...

ジベレリンについては、以前の記事
「種の発芽に必要なものって?」でも少しご紹介しました。

ジベレリンが世界で初めて見つかったのは、
イネばか苗病」という病気の病原菌の中からでした。

その名の通り、ジベレリンの作用で
イネの背丈がばかみたいに伸びてしまう病気です!

馬鹿苗病

そしてなんと、この発見をしたのは
戦前に台湾の農業試験場に勤務していた
黒沢英一という日本人の研究者だったのです。

この発見を皮切りにジベレリンに関する研究が進み、
現在ではある身近な用途が有名になっています。


それは・・・種無しブドウを作ること!

まだ青いブドウの房をジベレリンの液に浸すことで、
種ができないまま実の部分だけが大きくなるように
育てることができるのです!

ジベラ錠

 実際に使用されている「ジベラ錠」。草花の生育促進にも効果がある。

意外なところに役立っているジベレリン。
もしかすると、私たちにとって一番身近に感じられる
植物ホルモンかもしれませんね。

まとめ

Check!

  サイトカイニンは、オーキシンと共に植物の形をコントロールする。
  ジベレリンは植物の伸長を促すほか、種無しブドウ作りで大活躍!



残りの植物ホルモンについても、
機会があればご紹介する予定です!

⇛更新しました!


最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

<参考>
「植物の体の中では何が起こっているのか」嶋田幸久・萱原正嗣 著, ベレ出版, 2015年
「植物細胞の脱分化を促進するスイッチ因子を発見」産業技術総合研究所 研究成果記事一覧, 掲載日:2011/03/11
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2011/pr20110311/pr20110311.html


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