庭園日誌をご覧のみなさま、こんにちは。
スタッフの【べーちゃん】です。
今回は樹木の枝の剪定について
樹木医学の観点から
ご説明していきましょう。

シャイゴの剪定理論

枝を剪定するといった場合に
枝を幹から出ているところから
全て切ってしまうことを
考えてしまいますよね?

しかし、現代になって
それでは樹木を
大きく傷つけてしまっていたことが
わかってきたのです。

シャイゴ氏について


アレックスL.シャイゴ氏は1930年、 アメリカ、ペンシルバニア州に生まれ
1959年から1985年にかけて米国連邦森林局に在籍しました。
彼はその間、15,000本もの樹木をチェーンソーで解剖し
樹木の腐朽や変色に関して様々な研究を行いました。

シャイゴ氏は,
枝の内部の構造と
樹木が身をまもる方法に着目し
なるべく樹木を傷つけない
正しい剪定の方法

提唱しました。

それが
シャイゴの剪定理論なのです。

枝の内部の構造

ではここから
シャイゴの剪定理論について
もう少し詳しく見ていきましょう。



枝と幹は繋がっているから 一緒のもの

というイメージを持ちますが
実際は
一般的に 枝の組織の方が幹の組織より早く形成され始めます

そのため
外側から見ると繋がっているように見えても
内側では枝の組織を
幹の組織が覆うような
構造をしています


幹の内部2

ここで枝に関連する
樹木の部位の名前を
紹介していきましょう。

ブランチカラーとブランチバークリッジ


ブランチバークリッジ2
ブランチカラーとは

枝の下にできる膨らんだ部分
であり、
幹の細胞群が枝を覆っている部分
でもあります。
(針葉樹では枝の根本の周囲に現れることが多いです。)

ブランチバークリッジとは
枝付け根上部の幹の樹皮側に造山運動によってできた“山脈”のようなシワ
のことを指します。
ブランチバークリッジは
枝と幹の成長がぶつかり合ってできた成長の歴史を物語る部分
でもあるのです。
幹の内部

枝の剪定

さて、幹と枝の構造について
見たところで
いよいよ剪定のお話に
入りたいと思います!


剪定をする際に気をつけることはなにか?
注意することが3つあります。

1つ目が
ブランチカラーとブランチバークリッジ を取り除かないこと

です。
理由は、これらの部分には
枝の細胞群だけでなく
幹の細胞群も含まれるからです。

ここを傷つけてしまうと
幹の細胞群にも菌が侵入し
幹の内部にまで腐朽が進行してしまいます


2つ目が
保護帯を取り除かないこと

です。

この保護帯は枝の付け根の部分に存在し
もし枝で腐朽などが起こっても
この保護帯が幹を腐朽の侵攻から
守る働きをします。

枝を剪定したあと、幹の内部に
菌が侵入しないようにするには
この保護帯が
かさぶたのような役割
をはたして
菌を防いでくれる様に
したいのです。
3つ目が
幹に1番近い位置で切ること

です。

上の2つを守るのであれば
幹に近くないところで切ればいい
と思ってしまうかもしれませんが
それは違います。

正しい位置で切らないと
残された部分が
かさぶた形成の邪魔をしてしまい
保護帯がうまく機能しない
のです。

以上3点を守った
正しい剪定の位置は
下の図のようになります。

幹と枝

まとめ

最後に
剪定の際に
やってはいけないことまとめます!


1.ブランチカラーとブランチバークリッジを取り除かないこと
2.保護帯を取り除かないこと
3.幹にいちばん近い位置で切ること


最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。



<引用・参考文献>
神庭 正則 シャイゴの剪定理論
 http://www.jpgreen.or.jp/kyoukyu_jyouhou/gijyutsu/sentei/ga199912.pdf



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