庭園日誌をご覧のみなさま、こんにちは。
スタッフの【べーちゃん】です。

今回は樹木から出る
樹液についてご紹介していきます。

樹液とは?

樹液とはその名の通り、
樹木の中を流れる液体や
樹木から流出する液体の事を指します。

樹液の役割


まずは樹液がどのような役割を
果たしているのか、見ていきましょう。

まず大きな役割の一つが、茎や葉で生産された物質や
根で吸収された水分や養分などの運搬です。

また、樹木が傷付けられた時には、樹液を分泌して
樹体を守ろうとする働きをします。

これら以外にもエネルギーを貯蔵したり、
細胞の生命機能の維持など様々な役割を果たします。


さて、今回はこれらの役割の中で
樹体を守ろうとする働きに注目して
樹木が傷つけられた時にでてくる樹液に
注目したいと思います。

ガム物質、天然樹脂、乳液

それでは樹木が傷つけられた時に
分泌する樹液の種類について
紹介していきます。

これらの中にはその特性から
私たちの生活の中でも
利用されているものがあるので
そちらも合わせて紹介していきます。

ガム物質
アルコールに対して溶けず、
水を含むと膨張し、ゲル状などになる
多糖類を主成分とする物質です。
代表的な物質としては
アラビアゴムが有名です。

天然樹脂
不揮発性の固形または半固形物質
水には溶けませんがアルコールなどにはよく溶けます。
松脂じん香などがその例です。

乳液
様々な成分が混合した乳濁液
その多くが空気に触れると凝固します。
その例としては、
チューイングガムの原料となるチクル
などがあります。

樹液の恩恵

上にあげた例以外にも
昔から人々は
樹液を様々な用途に
用いています。

どのように利用しているか、代表例を2つご紹介しましょう。

アラビアゴム


アラビアゴムはアカシアの木から得られる
樹液を使って作られる物質です。
主にアフリカのセネガルやスーダンで
生成されています。
木に傷をつけ、そこから出た樹液を乾燥させて作られます
アラビアゴムは優れた乳化性をもつので様々な用途に用いられます。
アラビアガムの主な用途
出典:井戸、片山(2011)

聞いたことのない人もいるかも知れませんが
実は食品添加物としてお菓子アイスなど
様々な食品にも利用されています。


もう一つの例はメープルシロップです。
メープルシロップはメープル(カエデ)の木
から取れる樹液を煮詰めて作られます。
メープルシロップがあまいのは
メープルの木が厳しい寒さに耐えるために
冬の間に体内で糖濃度を高めているからです。
メープルの木
メープルシロップの元となる樹液をとる様子

樹液が出ている現象(?)

皆さんは春先に
木の下に車を止めておいたら
樹液?のようなものがたれてきて
なかなか落ちない
という経験がお有りでしょうか?

詳しいことはわからないのですが
これは樹木が何らかの被害を受けていて
樹体を守るために樹液を出していると
推測されます。
この被害を防ぐには
木の下に車を止める前に
木が傷ついて樹液をだしていないか
確認するのも一つの手かもしれません。



最後に、樹液に関することで
また何かわかりましたら
ご報告させていただきます。

最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。



<参考・引用>
宮本健助(2015)「植物における多糖性物質の溢󠄀泌に関する生理科学的研究」50,pp.2-11,植物の生長調節
堀大才編(2018)「樹木学事典」講談社
井戸隆雄、片山豪(2011)「【特集:アラビノガラクタンの構造と機能および応用】アラビアガムの特性とその利用」1.3,pp,244-246日本応用糖質科学会誌


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