庭園日誌をご覧のみなさま、こんにちは。

スタッフの【はやし】です。



アジサイがきれいな季節も残り少しとなりました。

今年の梅雨はみなさまいかがお過ごしですか?



今回は、アジサイの剪定方法をご紹介していきます!

そもそもどうして剪定をするの?


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アジサイの開花時期は大体5~7月で、

初夏の梅雨時期になると、綺麗な花を付けます。

お庭にこぢんまりと咲いている印象のあるアジサイですが、

実は山にも野生のアジサイがたくさん花を付けています。

放っておいても花を付けるのに、どうして剪定が必要なのでしょうか。



実は、アジサイの剪定はバラの剪定のように、花を咲かせるために行うものではないのです。

アジサイを剪定なしで放置してしまうと、木が生長して花が高いところにつきます。

花が高いところにあると、観賞用にしづらいですよね。

ですから、剪定することで樹形の全体を整える必要があるのです。

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                     図①
                      お庭に植わったアジサイ。こちらの写真からは、アジサイのもともとの樹高の高さがうかがえます。












アジサイは、基本的に花が終わってから剪定を行います。

剪定には、夏の剪定と冬の剪定の主に二回があり、

これらの剪定には以下のように、それぞれ別の役割があります。

①夏の剪定:その年に咲いた花を落とし、翌年の花を咲かせやすくする

②冬の剪定:要らない枝を整理し、株の健康や風の通りを良くする


アジサイの夏剪定


先ずアジサイの夏剪定についてですが、

夏剪定は、通常花が終わってから7月中旬頃までに行います。

この剪定は咲き終わってしおれた花を切り落とし、翌年の開花に栄養をまわすためのものです。

また、翌年の花が咲くか否かや、樹木の生育状態の強弱を左右する大切なお手入れでもあります。



剪定は、咲き終わった後の早いタイミングで行うのが理想的だとされています。

というのも、アジサイの花芽は夏の終わり~秋にかけて形成されるため、

剪定が遅くなると誤って花芽を切る可能性があるのです。

肉眼で花芽が育っているのを確認して剪定もできるのですが、

やはり早めに花を摘んで、体力を株全体に回したほうがいいとされています。



装飾花と真花


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ちなみに、我々がアジサイの花として鑑賞しているのは、花びらではなく萼(がく)の部分で、
「装飾花」と呼ばれるものだそうです。
本当の花は装飾花の中央にある小さな粒のような部分で、
「真花(しんか)」と呼ばれます。




このように、アジサイの剪定は花が終わる時期を見計らって行いますが、

花の終わりはホンアジサイとガクアジサイとで異なります。



ホンアジサイ
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図②
ホンアジサイを元として手まり状に咲くアジサイは、開花すると真ん中の小さな粒が開き、複数の粒が集まったようになります。開花から数日で萼が色褪せてきますが、それが花の終わった印です。











ガクアジサイ
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                     図③
ガクアジサイは花が終わると、萼ごと裏返った状態になり、比較的わかりやすいと言われています。







アジサイの夏剪定では、その年に花がついた枝のみを切り落としていきます。

アジサイは2年生の枝にのみ、花を咲かせます。

その年に生えた新しい枝には翌年花をつけず、

そのさらに翌年に花を咲かせる性質があるのです。

その年に花がつかなかった枝には翌年花がつくので、

剪定しないように注意しなければなりません。



また、アジサイの夏の剪定で切り落とした枝は、挿し木で増やすこともできるのだそうです。

これは、挿し木用の土や水栽培で根を出させてから植えるとよく伸びます。



アジサイの強剪定


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アジサイの株を小さく仕立て直したい場合、夏に深く切り戻す強剪定を行う必要があります。これは、全ての枝を1/3〜1/2ほど切っていく作業です。

図④強剪定を行った後のアジサイの様子。

(Green Snapより。Photo by: ☆Mayuka☆)





では、実際の剪定では、どの位置を切って行くのでしょうか。



実際の剪定方法ですが、

夏の剪定で切る枝の位置は、

「花から2〜3節下にある、葉の付け根にはえる花芽の2cmほど上」です。

特に来年も確実に花を咲かせたい場合、

2〜3節下の花芽上で剪定するのがいいそうです。

というのも、アジサイは花のすぐ下の節には花芽がつかず、

2〜3つ下の葉の付け根にできるのです。

アジサイ剪定方法

夏剪定について注意点!


万が一、アジサイが高く伸びても構わないという方であっても、

鉢に植えたアジサイは限られた土壌からしか養分をとることができず、通常花が終わるとすぐ剪定した方がいいので注意が必要です!


アジサイの冬剪定


冬剪定は、要らない枝を整理し、株の健康を促す目的で行います。

冬剪定は、10〜3月の休眠期に行います。

夏剪定が夏の終わりだった場合は、通常3月までに冬剪定をするのだそうです。

このお手入れは夏剪定ほど不可欠ではありません。

また、花芽を誤って切る可能性もあるため、必要な場合にのみ行うのがいいとされています。



冬の剪定で切る枝の位置ですが、

アジサイの冬剪定で切り落とすのは、夏剪定で切った花芽より上に新たに伸びた枝です。

夏剪定では花の下2節目で剪定しますが、

冬剪定では3節目で剪定するということです。

さらに、花芽がついていない細い枝などは、根元から切り落とします。



冬から早春にかけての2~3 月には、間引きの剪定もあります。

花芽のできない細い枝や、新しく伸びた枝が多い場合は、

前年に花をつけた枝も根本から切ります。

こうすることで、花芽のある枝に栄養が集まり良い花が咲くのです。

植える場所にもご注意を


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観賞用に剪定が欠かせないアジサイですが、

広い空間に植えて自由に伸ばし、たくさんの花を付けた姿を楽しむことが

実はアジサイ本来の効果的な配植方法だともいわれています。

狭い場所に植える際は特に注意が必要で、無理やり植えると毎年強剪定をしなければならなくなり、

花が十分に楽しめないという事もあるのだそうです。

特に大型の系統は高さを活かして植えることになるので、広い空間が不可欠になります。



いかがでしたでしょうか?
剪定の方法に少々コツのいるアジサイですが、

毎年咲かせる花の美しさには格別の感があります。

剪定を工夫して行うとともに、植えるときの配慮も心にとめておきたいですね。



最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。








<参考・引用>

川原田邦彦・三上常夫・若林芳樹 (2010). 『日本のアジサイ図鑑』柏書房株式会社.
近畿大学 薬用植物園のブログ
http://blog.livedoor.jp/kinyakugarden/archives/10409713.html#:~:text=%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%81%AE%E8%8A%B1%E8%8A%BD%E5%88%86%E5%8C%96%E3%81%AE,%E3%81%8C%E3%81%82%E3%82%8B%E3%81%A8%E8%A8%80%E3%81%88%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
Green Snap 「アジサイ(紫陽花)の剪定|時期はいつ?切るべき枝と位置は?」
https://greensnap.jp/article/8272
大阪市淀川区役所 市民協働課「アジサイの栽培管理」
https://www.city.osaka.lg.jp/yodogawa/cmsfiles/contents/0000506/506773/ajisaisaibaikanri.pdf





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