
庭園日誌をご覧の皆様、こんにちは!
スタッフの【はやし】です。

芝生シリーズ、第二弾です!
今回は、きれいな芝生を保つための芝生のお手入れ方法を「水やり」から「芝刈り・除草のコツ」までご紹介します。6つのポイントを2つのパートにわけてご紹介しているので、前回の記事「お手入れの大切さ・土壌・施肥」についてご興味ある方はぜひそちらも覗いてみてくださいね✨
水やりのコツ

「芝草はほぼ85%が水分で占められていて、多くの水が必要」ということはご存じでしょうか。特にこれからの暑い季節の水やりは芝生のお手入れの大部分を占めるので要注意です!
水をやるタイミング
芝生の具合をみて乾燥していると感じたときは必ず水を与えましょう。芝生が以下の状況にあるときが目安となります。
- 移植ごてをさしたとき刺さりにくいとき(刺さりやすいときは、土壌が湿っている傾向に)
- 土が薄茶色で乾いたように見えるとき
- 葉が針のように丸まっているとき(夏芝)
- 足で踏んで葉が元に戻りにくいとき(冬芝)
時期ごとの散水頻度の目安
下の表のように、水やりの頻度は季節によって異なります。特に梅雨明けの時期など、夏場にたくさん水をやるのを忘れないようにしましょう。
時期 | 散水頻度の目安 |
---|---|
4~6月 | 2日に1回ほど |
7~9月 | 2日に1回ほど (梅雨明け以降から8月一杯は散水量を多くする) |
10~3月 | 週に1回ほど |
水は「最も安い肥料」です。芝生は適切な水を与えればよく生育し、水が不足して乾いてしまえば、緑が茶色に変色しだします。
「わずかな水よりも、多くの水!」乾燥しきった芝生への対策
雨が全然降らない場合は2~3週間茶色になった芝生でがまんするのも得策です。芝生はただ休眠に入るだけで、また大量に雨が降れば急速に生き返ります。しかし、もしわずかな水を与えた場合、芝生は生長に足るだけの水分ではないからなんの助けにもならない一方、雑草はそればかりのわずかな水でも十分に足りて育ってしまうことに。中途半端な水やりは禁物です!

※刈込が強すぎて芝生がなくなり雑草が生えている状態
芝刈りのコツ

基本的に、「芝生は、こまめに刈る・長く伸ばし過ぎないが原則」です!具体的な芝刈りの回数・芝刈り方法は以下のポイントをご覧ください🌟
芝刈りをする回数
回数は芝がどれだけ早く育つかによりますが、旺盛に生長する時期には週1回以上が望ましいとされています。芝刈りは芝草の生長ホルモンを分泌し、芝生の密度が上がる・擦り切れに強くなる・雑草が減るなどメリットがたくさんなので、面倒くさがらずにこまめにやることが大切です。
芝刈りのポイント
芝刈りでいちばん重要なことは、1回で芝の草丈の1/4~1/3を刈る1/3ルールで行うことです。芝が長く伸び過ぎてから刈ると、生長点より下を刈ることで「軸刈り」になってしまう上、濡れていたりすると芝が呼吸困難に陥ることがあります。
軸刈りとは?
芝生の生長点を刈ってしまうことをいいます。こうすることで、芝生が生長しにくい状態になってしまいます。西洋芝の中には一度軸刈りをしたら二度と再生しないものもあるので要注意です!
※生長点は、茶色の部分と緑色の部分の境目にあり!

強すぎる刈込は芝生を台無しにします。実地調査での様子を見てみると、(A)(B)ともに青い印の部分に芝がほとんど生えておらす、まだらになっているのが分かります。また、(B)では芝がなくなったところから雑草が生えてしまっているのがよく分かります。
その他注意点
① 例外的に寒地型の芝草は真夏には多少長めに残して芝刈りをします。夏の間に長くしておくと空気の乾燥に耐えられるようになる上、芝草が自分自身で日陰を作るため雑草の発生が阻害され、乾燥した真夏の熱気から土壌が保護されるのです。
② 仕上げのローラーかけと縁切りは頻繁にやらないこと!芝生の大敵は踏み固められた土壌です。ローラーをかけるタイミングは種子から新しい芝生を作るときだけにしましょう。縁切りは美観のためにすることなので、頻繁にやる必要はありません。
除草のコツ

除草において、「健康なよく生育している芝生では、雑草はあまり問題にしなくてもよい」というのが基本です。それでも芝が生えにくくなっていて除草が必要な際は調節を工夫しながら除草剤を使います。
さて、除草の話に入る前にクイズです。写真の赤い印と青い印、どちらが雑草でどちらが芝生かわかりますか?
答えは、赤い印:芝生 青い印:雑草 です。赤い印の中にみられるように、芝生は刈り取り後の草丈が2~3cmのままが通常です。しかし、青い印のなかの草は刈りこんだ後5cmもまっすぐ草丈が生えてきていますね。高麗芝の生長はそこまで早くありません。また、芝はまっすぐピンと伸びるのに対して雑草は少し曲がって生えてくることからも両者の違いが分かります。除草の前には、必ずこうして雑草の状態を確かめておきましょう!
除草に際して注意する必要があるのは、雑草の薬剤による防除です。薬剤は特効薬ではありません。常用せず、あくまでも応急処置として使いましょう。
→除草剤には雑草を大きく二つに分けて、広葉雑草と狭葉雑草(芝草など)をそれぞれ選択的に枯らす系統があります。
- 広葉除草剤
- タンポポ等を除くが、他の観賞用樹木にも影響が出る恐れがある。
- 狭葉除草剤
- イネ科植物の雑草を除くが、芝生にまで被害を与える恐れがある。
これらの薬剤はとても便利なのですが、無差別に使用することは危険です。除草剤の仕組みや使用の際の注意点について気になる方はぜひ当社の過去のブログを覗いてみてくださいね!
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