庭園日誌をご覧のみなさま、こんにちは。【しっぺい】です。
10月に入り朝夕は冷え込み始めてきましたが、みなさま体調にお変わりはないでしょうか。
先日は「光合成のしくみ」にて植物の光合成についてお伝えいたしました。
本日は、そんな光合成を主として行っている葉の構造をのぞいてみたいと思います!
葉の構造について
葉は、私たちの目から見ると非常に薄いものですが、
実は様々な組織によって成り立っています。
葉の断面図はこんな感じです。
葉の表面
葉の表面は、クチクラ層と表皮組織で覆われています。これらは水分の蒸発を防ぎ、内部を保護する役割を持ちます。
一方、葉の裏側に多くあるものが気孔です。
植物は気孔の開閉によって二酸化炭素を取り込み、不要な酸素や水蒸気を排出します。
気孔の開閉は孔辺細胞の大きさが変わることによって行われます。
水が多いとき、孔辺細胞は水を吸って膨らむので気孔は閉じ、
水が少ないときには孔辺細胞は萎んで気孔が開きます。
孔辺細胞は唇、気孔は口、と考えると分かりやすいかもしれませんね。
葉の内部
次に葉の内部の組織に移りましょう。
葉の表側にある、細胞が整列して並んでいる組織を柵状組織といいます。
そして葉の裏側にある、細胞が乱雑に並んでいる組織を海綿状組織といいます。
どちらも葉緑体を持ち、光を吸収することが主な役割です。
ではなぜ、表側と裏側で細胞の並び方が異なるのでしょうか?
柵状組織と海綿状組織の違い
柵状組織は葉の表側にあるので、よく光があたります。
一方、葉の下側にある海綿状組織に当たる光は、柵状組織に比べ弱くなります
そのため、海綿状組織はより効率よく光を吸収する必要があります。
柵状組織は細胞が整列しているため、光を通しやすいのが特徴です。
逆に、海綿状組織は複雑な形をしているため屈折が起こりやすいのです。
この特徴によって、海綿状組織は光を吸収するチャンスを大きくしているというわけです。
Check!
葉の内部では、柵状組織で大部分の光を吸収し、
吸収しきれなかった光を海綿状組織で反射させながら吸収する!
マサキ(ニシキギ科)の葉の断面
※出典;https://ww1.fukuoka-edu.ac.jp/~fukuhara/keitai/jumoku_ha_danmen.html
「福原のページ」(最終閲覧日:2016/10/3)
葉の表と裏で細胞の組織が違うことには、きちんと理由があったのですね。
本日もお付き合いいただき、ありがとうございました。
↓お庭のお手入れ・改修・設計などに関するご相談はこちらから↓
-------------------------------------------
株式会社大幸造園
TEL 075-701-5631
FAX 075-723-5717
HP http://daiko-zoen.com/
-------------------------------------------