四条堀川雨庭
四条堀川交差点北西角、セブンイレブンさんのお向かいに雨庭を作製いたしました。
昨年7月に行われた京都市の公募にて選定頂き、昨年末より工事を行ってきました。
雨庭とは
雨庭(あめにわ)とは,地上に降った雨水を下水道に直接放流することなく一時的に貯留し,ゆっくり地中に浸透させる構造を持った緑地のことです。修景・緑化の推進の他,雨水流出抑制,水質浄化,ヒートアイランド現象の緩和などの効果が期待されています。京都の寺社では,この雨庭(あめにわ)機能を取り入れた美しい庭園が古くから造られてきました。
設計作業
「街並みと調和する和の庭」を目指し、イメージを正確にお伝えできるよう3DCADで設計いたしました。
平面図を描き、
きれいにレンダリング。
現地の配置イメージ。
あわせて説明資料も作成します。
施工
工事のようす
施工前の様子です。
ブロックを撤去し、
大きな根株を撤去し、
水はけの良い土を敷き詰めます。
雨庭とは雨水を一時的に貯蔵しゆっくり地中に浸透させる機能を持った庭ですので、水の流れが重要となります。こちらは車道からの雨水を取り込む機構です。
石を据え付け、
雨水を貯留するための砕石を設置。
植物を植えていきます。
雑草が茂らないようにしっかり保護。
完成間近です。
各種植栽
こちらのお庭には四季を通して楽しめる色とりどりの草木を植えています。以下五十音順にご紹介。
- イチゴノキ
- イチゴのような果実をつけることからこのように呼ばれていますが、実際はバラ科のイチゴではなく、ツツジ科に属します。秋になると果実が赤く熟し、つぼ型の白い小さな花を咲かせます。
- カスミザクラ
- ソメイヨシノよりも1~2週間遅れて白色またはわずかに紅色をおびた花をまばらに咲かせます。樹皮に横に長い皮目があるのが特徴です。果実は球形で黒紫色に熟します。秋になると美しく紅葉します。
- キチジョウソウ
- 庭などでもよく栽培される多年草です。根際から細長い葉を出します。9~10月になると淡い紅紫色の花を穂状につけます。この花が咲くと吉祥が訪れるとされたことから、吉祥草と名付けられたとされています。実際は花が葉に隠れて見つけにくいことがあります。
- キンメイチク
- マダケの園芸品種。稈(かん)の芽溝部には緑色の縦縞が入り、そのほかの部分は黄金色をしています。緑色の縦縞が交互に見られ美しいコントラストが楽しめます。
- クロモジ
- クスノキ科の低木。春に黄褐色の小さな花を多数つけます。秋になると丸い実が黒く熟し、葉は鮮やかに黄葉します。クスノキ科の特徴で、樹皮や材に独特の香りを持つため、和菓子などに添えられる高級爪楊枝や細工物に使われます。
- コグマザサ
- 高さ20~40㎝ほどの小型のササ。葉の緑色が明るく、葉のふちが白くならないのが特徴です。小型であることから園芸用として多く利用されています。
- ジャノヒゲ
- 日本の山林の地表面にも多く自生している常緑の多年草です。実が大きくて、秋に熟すとあざやかなコバルトブルーになります。玉竜や白竜などの園芸品種も存在します。
- ニシキギ
- 秋の紅葉が美しく、ニシキギ(錦木)という名前もそれに由来しています。ニッサ、スズランノキと共に世界三大紅葉樹と称されています。枝に翼のようなものが発達するのが特徴です。
- ヒメナンテン
- ナンテンよりも葉が小さく、背丈も小さいです。秋には葉が赤く色づき、5~7月には白黄色の小さな花が咲きます。また10~2月ごろに赤い実をつけます。
- ヤブコウジ
- 樹高10~20㎝ほどの小さな樹木。7~8月に直径5㎜ほどの小さな白い花を咲かせます。果実は10月ごろに赤く熟します。古くは万葉集にも登場する日本人になじみの深い樹木で、正月の縁起物とされています。
- ユスラウメ
- バラ科サクラ属に属する樹木。4月初旬に白~淡紅色の花を枝いっぱいに咲かせます。6月になると直径1㎝ほどのサクランボに似た真っ赤な実をつけます。