庭園日誌をご覧のみなさま、こんにちは。スタッフの【いよかん】です。
今回は、引き続きアリ特集第二弾!ということで、主にシロアリについて、黒いアリとの違いとともにご紹介していきます。
アリの写真やイラストが出てきます。苦手な方はご注意ください。
- シロアリは実はゴキブリの仲間
- 日本にいるシロアリの種類
- アリとシロアリの見分け方
- 家を食べる!シロアリの食性と害
- シロアリの食害対策
- 森にいたシロアリが街に住むようになったのはなぜ?
シロアリは実はゴキブリの仲間

シロアリはシロアリ目の昆虫。黒いアリよりも少し大きくずんどうなのが特徴です。
アリという名前がついていますが祖先はゴキブリに近く、本来は森の生きものです。
ただ、女王アリを中心にコロニーを形成し、個体が役割を持って集団で生活する社会性昆虫であるなど、アリと似た習性をもちます。
日本にいるシロアリの種類
日本に生息するシロアリの中で家屋に被害をもたらすものは主にヤマトシロアリとイエシロアリの2種類です。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
ヤマトシロアリ

https://www.renoco.jp/termite/シロアリ予防・駆除「主なシロアリの種類」より
画像出典:https://d1o81vxkvr78v.cloudfront.net/rnw/termite/termite_yamato.webp
ヤマトシロアリは、北海道北部を除く日本全国に生息します。
兵アリ(巣を守るアリ)は頭が四角く、羽アリでは黒っぽい見た目が特徴。
水を運ぶ能力がないためエサのある場所に巣を作ります。
イエシロアリ

https://www.renoco.jp/termite/シロアリ予防・駆除「主なシロアリの種類」より
画像出典:https://d1o81vxkvr78v.cloudfront.net/rnw/termite/termite_ie.webp
イエシロアリは、主に関東地方より西側の温暖な太平洋沿岸地域に生息します(温暖化の影響で生息域が広がっている可能性もあります)。
巣を守る兵アリは頭が卵型で、羽アリでは体が黄色く羽が白っぽいのが特徴。
水を運搬する能力が高いため、乾いた木材も湿らせて食べることがあります。
えさ場から離れたところに大きな巣を作るため、一度見つけたえさ場を集中的に利用します。
さらにヤマトシロアリに比べてコロニーが大きく、ときには100万匹に及ぶことも。
そのため被害の進行が速く被害の規模も大きくなってしまう、特に注意が必要なシロアリです。
アリとシロアリの見分け方
黒いアリとシロアリの見た目の違いを紹介します。
シロアリはその名前から白いように思われますが、羽アリになると黒っぽくなるものもいます。

家を食べる!シロアリの食性と害
生態系の中で果たす役割として、黒いアリはほかの昆虫を食べる捕食者ですが、シロアリは死んだ植物を食べる分解者である点も、黒いアリとシロアリの違いです。
シロアリは湿った木材が好きで、腐った木や枯れ木、製材された木材、さらにはプラスチックやコンクリートも食べることがあります。
そのため庭の竹垣の杭やフェンスの基礎、家屋の土台や柱、天井などへの食害が知られています。

シロアリは気温が高くなるほど活発に活動します。
夏場は特に食害に注意が必要です。
シロアリの食害対策
では、シロアリの食害を防ぐ方法を見ていきましょう。
シロアリは土からやってきて、湿った場所や日陰、湿った木材や古い切り株などの餌に寄ってきます。
・木質のものを直接土に置いたり埋めたりしない
フェンスや竹垣の支柱はコンクリートや金属で基礎を作り、土からはなして固定します。
・床下は風通しよく
これは、シロアリが好む暗くて湿った環境を作らないようにするためです。
・廃材や段ボールを家の周りや土の上に置かない
廃材も段ボールもシロアリの好物です。
・新築時にシロアリを防ぐ工事をしておく
家の土台や床下は自分でシロアリの被害を見つけるのが難しいもの。定期的な調査を業者に依頼してできるだけ早くシロアリや被害を見つけ、対処することも大切です。
シロアリの天敵はアリ。
アリをはじめたくさんの生きものがいる環境を作ることがシロアリ対策にもつながります。
シロアリ駆除スプレーが市販されていますが、スプレーの使用には注意が必要です。
スプレーをかけた範囲にいるシロアリは退治できても持続効果が低く、家の広範囲に生息するシロアリのスプレーでの完全な撲滅は難しいでしょう。
また、一度スプレーをかけた場所を避けてまた別の場所に移動して巣を作るため、かえって被害が拡大する恐れがあります。
見つけた範囲のシロアリを駆除するなら、掃除機で吸い取るだけでも大丈夫です。
市販の薬剤は業務用の薬剤より効果が低いのに加え、自力で家じゅうくまなく散布するのは難しいため、完全にシロアリを駆除するには業者に依頼するのがおすすめです。
森にいたシロアリが街に住むようになったのはなぜ?
もともとシロアリは、森で倒木や枯れ木を分解して土にかえす役割を果たしていました。
どうしてシロアリが人間の居住地である町に住むようになったのでしょうか?
それには人間の生活様式の変化が影響していると考えられます。
人間が山を切り開いて住宅街をつくり、シロアリの生活圏を侵していることが一つ。
また、昔ながらの家は高温多湿な日本の気候に合うように、床下が見渡せて風通しがよくなっていました。
しかし近年の洋風の家は、コンクリートなどでぐるりと囲んだ立ち上げ式の基礎で、ほどよい湿り気があり、シロアリにとって居心地がいいのです。
街の中がシロアリにとって住みやすくなっているともいえます。
アリ特集第二弾、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
次回はヒアリについて取り上げます。よかったら目を通してみてください!
「虫といっしょに庭づくり」 ひきちガーデンサービス 曳地トシ・曳地義治
しろあり対策協会 (hakutaikyo.or.jp)
「いつか僕もアリの巣に」 大河原恭祐
「きらいになれない害虫図鑑」有吉立
シロアリはゴキブリの仲間~「蟻じゃないシロアリ」の生態~ | レスキューラボ (jbr.co.jp)
https://www.renoco.jp/termite/
https://findpro.jp/shiroari/coptotermes-formosanus#h3-1
https://minato-anshin.com/column/termite/termite-spray-extermination/#heading1
↓お庭のお手入れ・改修・設計などに関するご相談はこちらから↓
-------------------------------------------
株式会社大幸造園
TEL 075-701-5631
FAX 075-723-5717
HP https://daiko-zoen.com/
-------------------------------------------